仮測量と確定測量の違い

仮測量

仮測量(現況測量、簡易測量)

土地の現況を把握するために行われる初期的な測量。土地の現地へ赴き、ブロック塀や建物、既存の境界標、側溝などを測量します。登記や契約の基礎資料として利用されますが、役所での調査や隣地所有者との境界確認を行う確定測量と比べると、土地の面積がわずかに異なってくるケースがあります。

仮測量(現況測量)が必要になる場合

  1. 土地の分筆や合筆: 土地を分けたり合併したりする際に、現況を確認するため。
  2. 土地利用計画の立案: 開発や建築計画の初期段階で、土地の現況を把握するため。
  3. 不動産取引前の確認: 売買や賃貸契約前に、土地の状況や境界を確認するため。
  4. 相続や資産評価: 相続時や資産評価の際に、土地の面積や現況を確認するため。

確定測量(境界確定測量)

確定測量は、法的に、土地の境界を明確に定めるために行われる測量です。境界線を確定するために、お隣の土地の所有者の境界立会いや、役所、法務局等での公式な手続きが必要です。確定測量は、登記や法律的な証明のために利用されるため、非常に高い精度と専門性・正確性が求められます。また、土地の売買や新築工事の際にも必要となることが多いです。

確定測量が必要になる場合

  1. 土地の売買・登記: 法的に有効な境界確定が必要なため、売買契約や登記の際に実施。
  2. 境界紛争の解決: 境界の曖昧さが問題となった場合、確定測量で法的に境界を確定。
  3. 建築計画の実行: 建築確認申請や許可取得のために正確な土地情報が必要な場合。
  4. 相続や土地分割: 相続や土地の分割で法的に境界を明確にする必要がある場合。

仮測量と確定測量を比較すると、次のようになります。

仮測量(現況測量)確定測量
目的土地の現況確認、利用計画の初期段階法的に境界を確定し、登記や証明に使用
精度簡易的な精度高精度、法的有効性
手続き簡易、民間での手続き関係者立会い、法的手続きが必要
隣地所有者の立会い不要必要(境界の確認と承認)
越境物の確認目視確認が主公式記録の一部として詳細に記録
利用用途計画段階の参考資料法的証明、契約の基礎資料

仮測量は土地の利用計画や初期の判断材料として使用され、確定測量は法的な境界確定や登記手続きに不可欠な正式な測量です。隣地所有者の立会いや越境物の詳細な確認が必要になるのが確定測量の特徴です。


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